大アルカナが何故か23枚ある、ごく一部を除いて各カードに独自の名称が付いているなど、ユニークな特徴で知られるOSHO禅タロット。
その独創性は「小アルカナ」でも、いかんなく発揮されています。
写真は上段が禅タロット、下段が伝統的タロット(ライダーウエイト版)で、同じカード同士を比較したものです。左から2枚目だけは、何となく似て見えますが、後の3ペアは「ホンマにこれおんなじなん?」レベル。笑
禅タロットの小アルカナは、伝統的なデッキ同様「4つの組:スート」から成り立っています。ただ、名称は少し違います。
- 火:行動 → 火:ワンドに相当
- 水:感情 → 水:カップに相当
- 雲:精神 → 風:ソードに相当
- 虹:身体 → 土:ペンタクルに相当
風の要素が「雲」で、土が「虹」というのがユニークでしょう? でもその理由を知ると「なるほど!」とヒザを打ちたくなりますよ。
伝統的な「風:ソード」は「剣」のモチーフで表現されます。思考は明晰であれば素晴らしいツールですが、手入れを怠れば使いモノになりません。
禅タロットの「雲」は、まさにこの「手入れを怠った剣」なのです。雲=頭の中のおしゃべりがモクモクと湧いてくるほどに、そこにとらわれるほどに、わたしたちの視野は遮られていきます……
でも「雲」であることの恩恵もあるんですよ?
禅タロットあるある・その3でも書きましたが、「雲=実態のないドラマ」ですからね。ドラマだと気づけば、雲は晴れます。
また「虹」は、単に「物質性・現実性」だけを表してはいません。
ぶっちゃけ虹も雲と同じく気象現象なんで、なんで「土」のエレメントが「虹」なの? という素朴な疑問を持つ方もいらっしゃるでしょう。
ここでの虹は「地と空を繋ぐ架け橋」という意味を持ちます。地=物質的現実と、空=神聖なるものは別々に分かれているのではなく、常に繋がっているというメッセージなんですねー
ちなみに色彩学の講師でもあるわたしから一言付け加えると、「雲」のグレーと「虹」のレインボーカラーは、どちらも同じ「光」の色です。
前者はすべての色が混ざった状態、後者はプリズムを通した光が波長ごとに分かれた状態。そして「雲」も「虹」も、空気中の「水」が大いに関係しているのも、意味深ですねえ。ふふふ。
なお小アルカナも大アルカナ同様、すべてのカードに独自の名前が付いています。そして一枚一枚に、味わい深いストーリーが隠されていますよ。
解説書だけでは、なかなかピンと来ない人も多い禅タロット。感覚的な「雰囲気読み」だともったいなーい! ですよん。ぜひ「本来の意味」を知って、じっくり深めてくださいね。
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