「私はなぜ、あんなガチな山を目指していたのか……」

original photo by Hiro1960-san

先日、あるクライアントさんから

「来週から環境が変わるのが不安です。背中を押してもらえませんか?」

とセッションのご予約がありました。新しい環境にはすごく希望を持っている、でもその分「もし上手くやっていけなかったら……」と考えると不安でいっぱいになる、と。

……そして不安でいっぱいの時、あなたは何が起きればいいのでしょう?

「心構えというか、覚悟が欲しい。ハラにグッと力を入れて、一歩踏み出すような」

もちろん「実際にその場で一歩踏み出す」という意味ではなく、これはいわゆる【メタファー:例え】です。ご本人のアウトカム(望む結果)を、比喩的に表現されているんですね。

さて皆さん、この表現から、あなたはどんな「一歩踏み出す」をイメージしましたか?



イメージしました?

実はね、この方の「一歩踏み出す」は、

切り立ったガケのような岩山の、滑りやすい砂利の上り坂を、直径1メートルくらいある岩を腰にロープで繋いで引っ張りながら、おへその下にもコブシ大の石が入った状態で、グッと力を入れて「一歩踏み出す」

だったんです!

並々ならぬ覚悟が伝わってくるようなメタファーですが、そのままモデリングを続けていくうちに、変化が起き始めました。

「……何でこの岩を引っ張ってるんだろう?」「面倒くさくなってきた」

とうとう岩を「運ぶのをやめる」と、クライアントさん。腰のロープとおへその下に入っていた石も、一緒に置いていくことに。

ですが「何か重しがないと、ふわ〜っと飛んでっちゃう」ので、今度は「丸くて綺麗な石をいくつか」代わりに入れることにしました。

すると「明るい気持ちに」なり、木1本生えてなかった岩山の向こうに「緑が見え」たり「いい感じの雲」が空に浮かんできて、そのまま坂道を登っていくのかと思いきや……

「喉が渇いたけど、飲み物を持ってないので、いったん家に帰ります」「家族にご飯を作ります」

!!!

「何で山に行ったのかな? てっぺんは気になるから、また気が向いたら行こうかな」

山に置いてきた石たちは「そこで喜んでる」。代わりにハラに入れた石たちは「消えました。今は内臓が入ってます」と。さらに

「夢から覚めて、日常に戻る」

そうおっしゃったので、わたしは最初の「起きて欲しいこと:ハラにグッと力を入れて、一歩踏み出す」は出来ますか? と尋ねてみました。すると……

「出来るかもしれないけど、する機会がないです」

では、何が起きればいい?

「ハラに力を入れなくても、生活できると分かりました」

そんなに深く考えなくてもいいのかも、なるようになるというか……笑顔でそう締めくくってくださいました。

・・・

1時間弱のクリーンランゲージ&シンボリック・モデリングで、クライアントさんのメタファーは大きく変容しています。大きな岩もロープもお腹の石も消え、ガケのような山から降りて、お家で家族にご飯を作る。石ではなく、内臓の入った身体で。

とても印象深かったので、ご本人の許可を得てその一部始終をここに再現させていただきましたが、ここまで読んでくださった皆さんも、最初と最後の違いに驚かれたのではないでしょうか。

残り5分で、クライアントさんから「個人周期数についてのアドバイスが欲しい」とリクエストがありました。お誕生日から計算して【4の年】だと分かった瞬間、思わず笑みが。なぜなら……

今日のセッションが、マルっと全部【4の年】を快適に過ごすヒント

だったから。
4は「安心・安全」の象徴であり、過剰に求めすぎると「緊張」を生み出します。

個人周期4の年をくつろいで過ごすには「こうでなければ」と自分を縛っていた思考に気づき、日常の暮らしを大切にし、無理のない、自然体の自分でいるのが一番です。

ブログへの掲載許可をお願いしたら、

「今日はすっきりとした気持ちで部屋の片付けをマイペースにしています」「私はなぜ、あんなガチな山を目指していたのか……」

と、すっかり【4】なお返事が返ってきました。笑

ちなみに「気になるから、また気が向いたら行こうかな」とおっしゃってたメタファーの山は、とある実在する霊山に近いんだそう。夢にも出てきたことがあるんですって。

登山は初心者というご本人が実際に登るにはハードルがかなり高そうですが、もし機会があれば行ってみるとのこと。もしかしたら、メタファーの中で「置いてきた岩たち」と再会するかもしれませんね。

・・・

クリーンランゲージ&シンボリック・モデリング(長くてスミマセン)では、こんな風に「あなたの今の状態」や「あなたが望む結果」を、自由にメタファーで表現していただきます。

サイコアクティブ(精神活性)と呼ばれる状態に入ると、それらの「メタファーが勝手に」動き始め、時に語り出します。こちらから無理に「良い方向へ」誘導したり、あなたが語る以上のストーリーを付け加えたりはしません。

すぐに変化が現れる時もあれば、何回かセッションを重ねてようやく動き始めることもあります。こればっかりは、実際にやってみないと分からないんですよね。。

ただ、少なくとも「何も起きなかった」という人に、わたしはまだ出会ったことはありません。そしてセッションで起きた変化は、時に数年も続くことがあります。セッション中にそれほど動きがなくても、その後に「分かった!」となることもしばしばですよー

あなたも「自分の内側から現れる英知」に触れてみませんか? セッションのお問い合わせ・ご予約はLINE公式アカウントまたはこちらのフォームよりお気軽にどうぞ。

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