脳が人を「その気にさせる」と言えば思い浮かぶものの一つに「プラシーボ(偽薬)効果」があります。最近、この逆バージョンにあたる「ノーシーボ(反偽薬)効果」なるものの存在を知り、両方合わせて興味深いなあと思ってます。ノーシーボに至っては、興味深いというか割とコワイ。
プラシーボは「効きますよ」つまり「肯定的な」刷り込みを行うものですが、ノーシーボはその反対。実際には起こりえない「副作用が起きる」と信じちゃって、本当にそうなってしまうケースがあるそうなんです。偽の薬なのに、ですよ? 他にも医者の誤診を信じて、実際には「存在しない」症状が出たり、本物の薬を飲んでいても「これは自分には効かない」と思って飲むと効果が出にくくなるというような場合も、ノーシーボ効果の一種とされるそうな。
プラシーボもノーシーボも要するに、どっちも「本来なら起こりえないことを、その人が《そう思い込む》ことで起きる」現象ですよね。まさしく、脳が「その気にさせた」結果なわけです。
この「その気にさせて、その通りになる」現象は、何も医療現場だけの話じゃないのでは?とニラんでるんですけど、いかがでしょう。少なくとも、わたし個人のレベルでは、しょっちゅうこの現象起きてます。ていうか、これまでの人生、たいがいそうなんちゃうかと思ってる。笑
となるとね、やっかいなのは「起きて欲しくないことが起きちゃう」ノーシーボのほうよね。これうっかり無意識に思い込んでると、後からどんなに前向きなアファーメーション唱えようが、自己啓発セミナー行こうが、全部ひっくり返されちゃうもんね。それは困る。面白くない。
個人コンサルやセミナー、特に「数秘クラス」を提供している時によく気がつくんですが、皆さん割とナチュラルに、自分の資質や過去の体験にバツをつけはります。欠点、失敗、むずかしい、出来ないetc. ちょっと苦笑混じりで言われることも多い、こうしたワードも一種の「ノーシーボ効果」に繋がってる可能性はないですかね?
だからって急に「大丈夫、わたしは出来る子!」と無理やり言い聞かせても、おそらくそんな簡単に「その気」にはなれないと思うんですよ。でも、このまま不本意にノーシーボの呪いをかけ続けたくはない……。そんな時、わたしが使っている「作戦」を次回お伝えしようと思います。その3に続きます。